宮野 大智(みやの だいち、1993年7月15日 - )は、愛媛県松山市出身のプロ野球選手(内野手)。
来歴
プロ入り前
小学生時代はソフトボールをやっており、中学生時代は軟式野球部に所属。当時は三塁手を務め、走攻守に活躍し全国大会にも出場した。
中予学院高に進学後は1年夏から遊撃手のレギュラーに定着。2年夏には「4番・遊撃手」として全試合に出場し、チームを夏の甲子園に導く。甲子園では2回戦で西尾隼汰を擁する岐阜・新明大各務原を下し、最終的にはベスト8入りを果たした。しかし、2年秋の県大会で走塁中に左足のアキレス腱を断裂。チームはその試合で敗れ、宮野自身も3年夏までに回復せず3年夏の甲子園は予選にすら出場できなかった。
50m6.0秒の俊足と高校通算30本塁打の長打力、遠投100mの強肩で2年時で既にプロのスカウトからも注目を集めていたが、アキレス腱断裂の大怪我によってプロ入りは絶望視され、また宮野自身も野球を続けていく意欲を失っていた。しかし地元愛媛ブルークラウンズのスカウト宮永慎太郎の熱心な説得に心を動かされ、「支配下ならプロ入りする」と宮永が約束したことでプロ志望届を提出。2011年ドラフトでは5位で、約束通り愛媛に指名された。入団当時の背番号は57。
プロ入り後
ルーキーイヤーの2012年はアキレス腱の治癒と体作りに専念し、二軍でも出場は8月以降となった。出場数は19試合に留まったが、打率.264、2本塁打6打点と高卒ルーキーとしてはまずまずの成績を残した。
2013年は、前年の秋季キャンプで怪我から完全復活したと首脳陣に認識されたことで一軍キャンプに抜擢。オープン戦では優先的に遊撃手として出場機会を与えられ、オープン戦打率2位の好成績を残して開幕一軍入り、そして「7番・遊撃手」としてプロ初出場・プロ初スタメンを開幕スタメンと言う形で果たした。そしてその第1打席でプロ初安打・プロ初本塁打となる2ランホームランを放った。その勢いのまま4月は遊撃手として出場を重ねたが、打率が1割台後半に落ち込んだことで5月上旬には二軍へ降格。二軍では約1か月で打率.314、4本塁打17打点の活躍を見せ、一軍では椎木渉、栗本駿、吉田英基らが遊撃手のレギュラーを争っていたものの決め手を欠いたこともあって6月上旬には再度昇格。再昇格以降は椎木・栗本・吉田らと併用されたものの二軍に降格することはなく、最終的には86試合に出場、打率.227、6本塁打27打点を記録した。オフに背番号を7に変更。
2014年も「7番・遊撃手」として開幕スタメン入りを果たし、序盤は昨季と打って変って打率3割台の活躍を見せてレギュラーを確保。しかし6月上旬、走塁中に足首を捻挫したことで登録抹消を経験して以降は調子が落ち、7月上旬に復帰して以降は攻守ともに精彩を欠いた。それでも121試合に出場して初の規定打席到達を果たし、打率.250、7本塁打35打点を記録している。
2015年は完全に遊撃手の定位置を確保し、打順も6番に変更。しかし序盤は好調なもののシーズンが進むにつれて調子を落とす傾向は変わらず、結局130試合に出場したものの打率は昨季より落ちて.240に留まる。それでも自己最多の9本塁打を放ち、47打点を記録して気は吐いた。
2016年は1番として起用され、135試合に出場し打率.273を記録。6本塁打、49打点を記録した。またこの年はオールスターゲームにも選手間投票で初選出された。
2017年は、打順は当初昨季と同じ1番を任されたが、5月ごろから1番を豊島将吾に譲って自身は3番に定着。3番に定着してからは調子をさらに上げ、打率は自身初の3割に乗せた。12本塁打55打点はともに自己最多をさらに更新している。
2018年は開幕から3番を担い、本塁打こそ7本と伸びなかったが打率を2年連続で3割の大台に乗せた。この年、自身初のベストナインを受賞している。
2019年は自己最多140試合に出場。打撃成績は昨季より落としてしまったが、それでも打率.282、8本塁打42打点をマークしている。
2020年は129試合の出場で打率.272、本塁打は3年振りに2桁に乗せて11本塁打、さらに46打点をマーク。通算1000試合出場、通算1000本安打を達成した。
選手としての特徴・人物
走攻守三拍子揃った、5ツールプレーヤー。
バッティングはスイングスピードが速く、逆方向にもスタンドインさせることが出来る柔軟さが光る。
50メートル6.0秒の俊足を誇り、守備範囲が広い一方で、盗塁成功率はあまり高くない。守備はやや送球に難があるが、打球判断に優れ時折ダイナミックなプレーを見せる。
詳細情報
年度別野手成績
年 |
球 |
試 |
打 |
打 |
得 |
安 |
二 |
三 |
本 |
塁 |
打 |
盗 |
盗 |
犠 |
犠 |
四 |
敬 |
死 |
三 |
併 |
打 |
出 |
長 |
O |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2013 | 愛媛 | 86 | 297 | 256 | 58 | 7 | 0 | 6 | 83 | 27 | 6 | 4 | 5 | 1 | 35 | 2 | 0 | 54 | 4 | .227 | .318 | .324 | .643 | |
2014 | 121 | 493 | 428 | 107 | 21 | 3 | 7 | 155 | 35 | 11 | 7 | 4 | 6 | 46 | 1 | 9 | 86 | 2 | .250 | .331 | .362 | .693 | ||
2015 | 130 | 525 | 466 | 112 | 14 | 4 | 9 | 161 | 47 | 8 | 4 | 3 | 4 | 41 | 1 | 11 | 92 | 1 | .240 | .314 | .345 | .660 | ||
2016 | 135 | 554 | 483 | 132 | 22 | 4 | 6 | 180 | 49 | 13 | 8 | 3 | 4 | 56 | 1 | 8 | 79 | 3 | .273 | .356 | .373 | .728 | ||
2017 | 137 | 578 | 507 | 152 | 30 | 4 | 12 | 226 | 55 | 16 | 10 | 2 | 6 | 57 | 3 | 6 | 77 | 2 | .300 | .373 | .446 | .819 | ||
2018 | 135 | 603 | 542 | 166 | 32 | 6 | 7 | 231 | 56 | 18 | 10 | 0 | 4 | 51 | 2 | 6 | 64 | 2 | .306 | .347 | .426 | .796 | ||
2019 | 140 | 611 | 550 | 155 | 26 | 5 | 8 | 215 | 42 | 15 | 9 | 0 | 2 | 53 | 2 | 6 | 76 | 5 | .282 | .350 | .391 | .741 | ||
2020 | 129 | 562 | 504 | 137 | 17 | 4 | 11 | 195 | 46 | 15 | 8 | 0 | 3 | 52 | 2 | 3 | 62 | 5 | .272 | .342 | .387 | .729 | ||
NPB:8年 | 1013 | 4223 | 3736 | 1019 | 169 | 30 | 66 | 1446 | 357 | 102 | 60 | 17 | 30 | 391 | 14 | 49 | 590 | 24 | .273 | .347 | .387 | .734 |
タイトル
表彰
- ベストナイン:1回(2018年)
記録
- オールスターゲーム出場5回(2016 - 2020年)
背番号
- 57(2012年 - 2013年)
- 7(2014年 - )
関連項目
愛媛ブルークラウンズ 2022 | |
監督 | 75 大野泰隆 |
一軍 コーチ |
74 薬師寺慶和(ヘッド) | 76 山田知史(投手) | 72 太田拓矢(投手) | 77 河野雅裕(打撃) | 78 田崎直哉(打撃) | 81 鶴岡優太郎(内野守備走塁) | 84 黄川田和史(外野守備走塁) | 73 富田達哉(バッテリー) | 91 中尾周平(コンディショニング) | 92 高崎富久雄(コンディショニング) |
二軍監督 ・コーチ |
88 林佳彦(監督) | 83 大島寿憲(投手) | 86 長瀬雅毅(投手) | 87 平井一基(打撃) | 71 武藤博史(打撃) | 89 東川晃弥(内野守備走塁) | 80 奈良康介(外野守備走塁) | 85 高野久雄(バッテリー) | 95 松尾賢志(バッテリー補佐) | 93 田中潤児(コンディショニング) | 94 田端勇士(コンディショニング) |
投手 | 4 ケリー | 11 西村悠祐 | 13 宮本俊 | 14 岡本研吾 | 15 横山優一郎 | 16 山田恭平 | 17 小林貴将 | 18 小野田達也 | 19 藤林貴裕 | 20 鈴木涼 | 21 藤尾賢介 | 23 澤野航大 | 24 仁科陽 | 26 谷沢信幸 | 28 ハミルトン | 31 山本翔樹 | 33 森克秀 | 35 青山慶一郎 | 36 八木武揚 | 37 中村栄佑 | 38 ジョセフ | 41 安藤大暉 | 44 長野達哉 | 45 ガリクソン | 47 岩井翔 | 48 佐藤祥吾 | 50 柳沢朝陽 | 54 加藤航平 | 58 武本紫龍 | 59 橋本祥太郎 | 60 鎌田優希 | 66 清水寛幸 | 68 吉川健吾 |
捕手 | 3 斎藤昌磨 | 22 西井隆也 | 32 廣田侑季 | 49 石井昌人 | 57 豊永将斗 | 65 大本怜人 | 69 山下涼 |
内野手 | 00 谷麟平 | 2 桃井健太 | 5 大熊貴典 | 7 宮野大智 | 8 神崎眞吾 | 9 安田脩平 | 10 木谷真太郎 | 12 福永恭也 | 25 麻生晃汰 | 29 富樫颯斗 | 30 小山田大樹 | 39 布施大輔 | 40 山岡大夢 | 46 山崎佑生 | 52 田島虎太郎 | 56 永澤佑磨 | 67 バーンハート |
外野手 | 0 千葉愛斗 | 1 阿部泰史 | 6 畠山将平 | 27 豊島将吾 | 34 船田雄太郎 | 42 ルイーズ | 43 中嶋晋平 | 51 長谷川斗真 | 53 大村麗音 | 70 河野翔希 |
育成選手 | 101 芦田勘太(内野手) | 102 森山比呂(捕手) | 103 田村晨(外野手) | 111 高林敦也(投手) | 113 萩尾悠登(投手) | 114 島田拓二郎(投手) | 115 朝井冬馬(投手) | 116 宇賀地秀隆(投手) | 117 本堂來芽(投手) |
愛媛ブルークラウンズ 2011年ドラフト指名選手 | |
1位:小林貴将 | 2位:藤林貴裕 | 3位:船田雄太郎 | 4位:xxx | 5位:宮野大智 | 6位:荒井耕太 |