渡辺 和真(わたなべ かずま、1988年2月7日 - )は、福岡県福岡市南区出身のプロ野球選手(内野手)。
来歴[]
プロ入り前[]
福岡産業大附高時代は小柄な体格と非力な打撃が災いし3年間でレギュラーに定着することはなかったものの、50m5.8秒の俊足と広い守備範囲を生かしてベンチ入り。チームは3年春・夏と2季連続で甲子園に出場し、春はベスト4進出。渡辺は甲子園では全試合に出場し、通算3安打を放っている。
大学では打撃の強化に取り組み、2年秋からベンチ入りを果たすと通算5季で45試合に出場し打率.333を記録。ドラフト候補にも挙げられたが、小柄な体格と長打がほとんどない打撃スタイルを懸念されて指名がなかった。なお、1学年下には多田野翔大がいる。
南九州通運に入社後は、運送業務でさらに筋力をつけて小柄な体格をカバーし、在籍2年間を通してレギュラーに定着。2010年都市対抗、2011年日本選手権に出場し、日本選手権ではベスト4に進出している。
2011年ドラフトで東海グランパスに3位指名され、入団。当時の背番号は49。
プロ入り後[]
2012年は二塁手、遊撃手のレギュラーポジションがともに固まっていなかったこともあり、オープン戦で積極的に起用される。打率こそ2割台前半と結果を残しきれなかったが、サブ要員としては結果を残し開幕一軍入りを勝ち取った。その後開幕してしばらくは園田直人、濱田篤司とのレギュラー争いを演じたが、渡辺は守備を生かして二塁手としてチーム最多の88試合にスタメン出場。遊撃手としても19試合に出場している。全体では122試合に出場し、打率こそ.216と結果を残せなかったものの、19犠打と12盗塁をマークして首脳陣にアピールした。
2013年は開幕から1年を通して一軍に定着し、二塁手のレギュラーポジションを完全に手中に収めた。この年プロ初本塁打を記録し、打率.220、1本塁打15打点19盗塁を記録している。
2014年も引き続きセカンドのレギュラーとして、141試合に出場。打率.242を記録して打力の向上を見せ、つなぎ役として33犠打を記録した。
2015年は途中捻挫を発症してベンチを外れた時期もあったものの133試合に出場。打率.240、2本塁打19打点20盗塁をマークした。オフに背番号を9に変更。
2016年は、これまで3年間二遊間を組んでいた桜井将希が5月に離脱したこともあり、二塁手として80試合に先発する傍ら遊撃手としても54試合に先発出場。中田秀明、下田純太ら若手選手との二遊間もそつなくこなし、最終的に打率はキャリアハイの打率.250、21打点22盗塁を記録している。
2017年は桜井の復帰に伴ってセカンドに戻り、131試合に出場。打率.241、24打点8盗塁を記録している。
2018年も二塁手のレギュラーとして出場。打順は主に9番を担い、3年振りとなる本塁打も放った。最終的には127試合に出場して打率.243、22打点をマークし、7月にはオールスターゲーム出場も果たす。守備でも堅守でゴールデングラブ賞を初受賞する活躍を見せてチームに貢献し、東海のリーグ優勝・日本一を陰で支えた。
2019年は通算1000試合出場を達成したが、右肩の故障や右手指骨折などの影響で、プロ入り後初めて出場機会が100試合を割った。
2020年は二遊間のバックアッパーの役割に周り、出場機会は81試合に留まる。打率も.229と振るわなかった。
2021年は守備固め要員としてプレー。自己最少の64試合出場、37打席のみの出場に留まったが、打率は.258をマークしている。
2022年は前年をさらに下回る61試合の出場に留まり、39打席の出場に終わる。
2023年は51試合の出場で、打撃では打率.167と振るわなかったが、内野のバックアップとして貴重な役割を果たした。
選手としての特徴・人物[]
打撃は非力で、高校、大学は通算で1本も本塁打を放ったことがなかった。社会人に入ってから運送業とウェイトトレーニングを経てその非力さを解消し、2010年都市対抗予選で「野球をやって初めて」本塁打を記録した。プロに入ってからも、本塁打は平均で年に1本あるかないかとなっている。バットコントロールに関しては「とにかく空振りしない」のが特徴で、打率が取り立てて高くない一方で三振が少なめ。
バントの技術、盗塁技術が高い。
守備は打球判断に優れ、範囲の広さが武器。肩は強くないものの、送球の正確性には定評がある。
詳細情報[]
年度別野手成績[]
年 |
球 |
試 |
打 |
打 |
得 |
安 |
二 |
三 |
本 |
塁 |
打 |
盗 |
盗 |
犠 |
犠 |
四 |
敬 |
死 |
三 |
併 |
打 |
出 |
長 |
O |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012 | 東海 | 122 | 395 | 356 | 77 | 7 | 1 | 0 | 86 | 14 | 12 | 3 | 19 | 0 | 20 | 0 | 0 | 53 | 3 | .216 | .258 | .242 | .500 | |
2013 | 144 | 578 | 518 | 114 | 9 | 1 | 1 | 128 | 15 | 19 | 5 | 22 | 0 | 35 | 0 | 3 | 50 | 2 | .220 | .273 | .247 | .525 | ||
2014 | 141 | 580 | 509 | 123 | 15 | 1 | 1 | 143 | 19 | 16 | 3 | 33 | 1 | 36 | 0 | 1 | 52 | 2 | .242 | .293 | .281 | .573 | ||
2015 | 133 | 540 | 475 | 114 | 19 | 2 | 2 | 143 | 19 | 20 | 5 | 34 | 1 | 30 | 0 | 0 | 45 | 1 | .240 | .285 | .301 | .586 | ||
2016 | 140 | 571 | 509 | 128 | 19 | 4 | 0 | 155 | 21 | 22 | 6 | 23 | 1 | 36 | 0 | 2 | 64 | 3 | .251 | .303 | .305 | 607 | ||
2017 | 131 | 536 | 468 | 113 | 9 | 1 | 0 | 124 | 24 | 8 | 2 | 28 | 1 | 33 | 0 | 6 | 46 | 4 | .241 | .299 | .265 | .564 | ||
2018 | 127 | 490 | 441 | 107 | 13 | 3 | 2 | 132 | 22 | 9 | 2 | 8 | 1 | 32 | 0 | 8 | 46 | 0 | .243 | .305 | .299 | .604 | ||
2019 | 95 | 323 | 296 | 69 | 8 | 4 | 1 | 88 | 16 | 6 | 3 | 9 | 0 | 16 | 0 | 2 | 43 | 3 | .233 | .277 | .297 | .574 | ||
2020 | 81 | 137 | 118 | 27 | 3 | 1 | 1 | 35 | 8 | 6 | 2 | 10 | 0 | 9 | 0 | 0 | 20 | 0 | .229 | .283 | .297 | .580 | ||
2021 | 64 | 37 | 31 | 8 | 1 | 0 | 0 | 9 | 2 | 4 | 1 | 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 6 | 1 | .258 | .324 | .290 | .614 | ||
2022 | 61 | 39 | 32 | 8 | 1 | 0 | 0 | 9 | 2 | 2 | 0 | 3 | 0 | 3 | 0 | 1 | 6 | 0 | .250 | .333 | .281 | .615 | ||
2023 | 51 | 28 | 24 | 4 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 6 | 0 | .167 | .259 | .167 | .426 | ||
通算:12年 | 1290 | 4254 | 3777 | 892 | 104 | 18 | 8 | 1056 | 162 | 126 | 33 | 193 | 5 | 256 | 0 | 23 | 437 | 19 | .236 | .288 | .280 | .568 |
タイトル[]
表彰[]
- ゴールデングラブ賞:1回(2018年)
記録[]
- オールスターゲーム出場:1回(2018年)
背番号[]
- 49(2012年 - 2015年)
- 9(2016年 - )
登場曲[]
- 「Gamble Rumble」m.o.v.e
関連項目[]
東海グランパス 2024 | |
監督・コーチ | |
監督 | 74 安達真一郎 |
一軍コーチ | 77 高垣雅久(ヘッド) | 76 山口敦哉(投手) | 78 大森尚哉(投手) | 72 大嶺嘉久(打撃) | 80 早川照信(打撃) | 84 中里賢(内野守備走塁) | 75 伊地知嘉治(外野守備走塁) | 81 水沢孝人(バッテリー) | 92 小川猛也(コンディショニング) | 93 栖原直哉(コンディショニング) |
二軍監督・コーチ | 71 北村昇平(監督兼外野守備走塁) | 73 青木祐一郎(投手) | 88 成田寿浩(投手) | 86 長谷川元樹(打撃) | 82 近藤凌介(打撃) | 89 脇谷良照(内野守備走塁) | 91 高橋淳(バッテリー) | 94 日笠裕典(コンディショニング) |
三軍監督・コーチ | 96 松原拓哉(監督兼内野守備走塁) | 79 小山忠久(投手) | 85 荻原俊介(打撃) | 83 森良太郎(外野守備走塁)| 87 岡崎一矩(バッテリー) | 95 高橋雅人(コンディショニング) |
支配下選手 | |
投手 | 11 関慶裕 | 12 神野知希 | 13 荒木直矢 | 14 櫻井政康 | 15 藤澤雅親 | 16 柿原翔也 | 17 新井優翔 | 18 桑原雄大 | 19 丹羽大賀 | 20 尾崎輝 | 21 安達峻 | 23 菊池健太朗 | 26 佐伯勇吏 | 27 神坂郁祐 | 28 小松海士 | 29 宮﨑涼輔 | 30 井上雅哉 | 31 村田怜 | 32 前田蓮 | 33 十文字蒼空 | 34 大崎聖弥 | 40 河合基博 | 41 西郷悠輔 | 44 中田陸 | 48 風間由伸 | 58 マロッキ | 60 平野翔悟 | 61 大下将俊 | 63 重本駿斗 | 64 北村蓮 | 65 高瀬知規 | 67 大野翔 | 69 アリアス | 98 花田広生 | 99 ミランダ |
捕手 | 2 結城智也 | 22 子日貴啓 | 38 西尾隼汰 | 52 原敬志朗 | 57 山内航基 | 62 水谷徹 |
内野手 | 0 渡邉貴裕 | 1 清水聖貴 | 5 小野塚将崇 | 6 桜井将希 | 9 渡辺和真 | 10 森本洸佑 | 24 渡辺翔太 | 31 祖父江優也 | 36 澤井夏希 | 39 篠原智隆 | 47 高谷祐希 | 50 川島陽太 | 53 坪内加津佐 | 54 大橋優里 | 55 大下知恭 | 59 杉山悠生 | 70 佐藤涼真 |
外野手 | 7 新田拓也 | 8 上田真悟 | 25 稲垣大翔 | 35 ロドリゴ | 37 牧野敬将 | 42 ジョンソン | 45 山名星芽 | 46 吉竹力弥 | 51 折笠勇気 | 56 原口陽太 | 68 太田一星 | 90 バルデス | 97 岩城俊也 |
育成選手 | |
投手 | 201 広沢武蔵 | 211 石毛千晴 | 215 嶋孝太 | 219 田尻照喜 | 221 前原和希 | 223 浦田尚成 | 225 松尾維斗 | 231 曽我大弥 | 232 渋沢達郎 | 233 権藤崇史 | 234 米倉哲也 | 243 グリエル | 245 ヒメネス |
捕手 | 202 嶋田勇輝 | 203 小倉塁 | 208 宇佐美虎南 | 212 増田創太 |
内野手 | 204 三浦剛 | 205 野口甲斐斗 | 206 工藤大志 | 210 菅歩紀 | 213 三村雄吾 | 214 三村礼士 | 220 丸山竜平 | 226 猪子寛人 | 237 秦航祐 | 244 ペーニャ | 264 日吉健汰 |
外野手 | 209 林瑞樹 | 222 芝晶 | 224 瀬良誠 | 246 イノア |
東海グランパス 2011年ドラフト指名選手 | |
新人選手選択会議 | 1位:中谷涼介 | 2位:井上雅哉 | 3位:渡辺和真 | 4位:牧野敬将 | 5位:林佑樹 | 6位:菊池隆信 |
育成選手選択会議 | 1位:長田大気 | 2位:小栗孝介 | 3位:佐藤匠 |