結城 智也(ゆうき ともや、1995年10月15日 - )は、茨城県つくばみらい市出身のプロ野球選手(捕手)。
来歴[]
プロ入り前[]
小学生時代にリトルリーグで野球を始めたことから捕手一筋で、中学時代はシニアに所属し関東大会準優勝。
常磐学館高では蔵間和輝と同級生のチームメイトだった。1年夏はベンチ入りしたが、この年出場した甲子園では出番がなかった。それでも1年秋からは正捕手を務め、同世代で同じ茨城県内で活躍していた水戸葵ヶ丘・大久保慎也や筑波学園・石塚真宏らと競り合いながら、2年夏からは3季連続で甲子園に出場。3年春はのちにチームメイトとなる新田拓也を擁する群馬・館林中央に敗れベスト8、3年夏の甲子園では準決勝でこちらも後にチームメイトとなる野村将大の福井・大野聖稜高に敗れベスト4。
高校通算13本塁打ながらシャープなバッティングと卓越したインサイドワーク、キャッチングで注目を集め、2013年ドラフトでは東海グランパスが3位指名。そのまま入団した。背番号は22。
プロ入り後[]
2014年は春季キャンプ、オープン戦ともに二軍からスタートしたが、若手捕手が少ないチーム事情もあって二軍戦で正捕手として英才教育を受け、最終的に85試合に出場。規定打席に到達して打率.265、4本塁打28打点の好成績を残し、シーズン終盤には一軍デビューを果たし、プロ初ヒットもマークした。
2015年は開幕を一軍で迎え、高沢好康の控え捕手としてプレー。高卒2年目ながら一軍で49試合に出場したが、シーズン中盤以降は実戦経験を積むために二軍降格。二軍では8・9月の2か月間で34試合に出場し、打率.267、2本塁打12打点をマーク。オフに背番号を2に変更した。
2016年は高沢のFA移籍もあって正捕手に定着し、捕手陣最多の101試合に出場。しかし打率.230と低調に終わり、またこの年崩壊した投手陣を立て直しきれなかったことなど、課題も残るシーズンとなった。
2017年はシーズンを通して一軍に常駐し、自己最多を上回る127試合に出場。規定打席にはわずかに足りなかったが、打率.243と若干の改善を見せ、また守備面でもエースの野村を筆頭に桑原雄大、藤澤雅親、荒木直矢ら同級生の先発ローテ陣を巧みにリードし、チームの2位躍進に貢献した。
2018年はシーズン途中に右足のアキレス腱痛を訴えて1か月ほど離脱した影響で規定打席には届かなかったが、巧みなリードに小技の利くシュアなバッティングで扇の要を務めあげ、117試合に出場。投手陣を盛り立てて、チームの10年ぶりリーグ優勝・日本一に貢献し、自身初タイトルとなるベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞した。
2019年は正捕手として1年を通しての活躍が期待されたが、6月に右肘痛を発症して戦線を離脱。正捕手定着後では初めて出場数が100を割り、打撃でも打率.233と精彩を欠いたシーズンとなってしまった。
2020年は再び正捕手として1年を通して出場を続け、規定打席には満たなかったが127試合に出場。打率は.250をマークし、4本塁打は自己最多。オールスターゲームに出場を果たし、ゴールデングラブ賞を受賞している。
2021年は6月上旬に死球で左足小指骨折の怪我を負って戦線離脱。その後二軍で復帰したものの今度は右足の肉離れを発症し、一軍では43試合の出場に留まってしまった。
2022年は前年の怪我から復帰し、正捕手として120試合に出場。規定打席には到達出来なかったが、打率.247、3本塁打22打点をマークしてベストナインとゴールデングラブ賞を受賞した。
2023年は併用されていた子日貴啓が故障離脱したこともあり、自己最多133試合に出場し自身初の規定打席到達を果たす。5本塁打25打点も自己最多で、2年連続でベストナイン・ゴールデングラブ賞を受賞した。
2024年は121試合に出場。規定打席には満たず打率も.222と打撃では振るわなかったが、堅実な守備力やインサイドワークでチームのリーグ優勝に大きく貢献した。7月には3年連続でオールスターゲームに出場、オフには3年連続でベストナイン・ゴールデングラブ賞のダブル受賞を果たしている。また通算では1000試合出場、3000打席、100犠打を達成した。
選手としての特徴・人物[]
打撃は高校通算13本塁打でややパワーに欠けるが、バントや右打などの技術は高い。捕手としては走力もまずまず。
最大の武器は守備能力で、遠投こそ100mほどと捕手としては肩が特に強いわけではないが、2塁送球2.0秒を誇る素早くかつ正確なスローイングには定評がある。また捕逸も少なく、リード面の評価も高い。
学生時代は文武両道を地で行く選手で、中学生時代の通知表はほぼオール5だったという。人格面の評価も高く、チームでは投手陣のみならず首脳陣からも全幅の信頼を置かれている。
詳細情報[]
年度別野手成績[]
年 |
球 |
試 |
打 |
打 |
得 |
安 |
二 |
三 |
本 |
塁 |
打 |
盗 |
盗 |
犠 |
犠 |
四 |
敬 |
死 |
三 |
併 |
打 |
出 |
長 |
O |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2014 | 東海 | 9 | 15 | 13 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 1 | .154 | .214 | .154 | .368 | |
| 2015 | 49 | 150 | 138 | 32 | 4 | 1 | 2 | 44 | 6 | 1 | 1 | 4 | 0 | 8 | 0 | 0 | 29 | 2 | .232 | .274 | .319 | .593 | ||
| 2016 | 101 | 247 | 226 | 52 | 6 | 0 | 2 | 64 | 16 | 1 | 1 | 6 | 2 | 12 | 2 | 1 | 61 | 4 | .230 | .270 | .283 | .553 | ||
| 2017 | 127 | 432 | 383 | 93 | 9 | 0 | 2 | 108 | 19 | 0 | 1 | 8 | 1 | 38 | 4 | 2 | 68 | 6 | .243 | .314 | .282 | .596 | ||
| 2018 | 117 | 420 | 361 | 95 | 8 | 1 | 4 | 117 | 24 | 1 | 0 | 19 | 1 | 37 | 2 | 2 | 64 | 6 | .263 | .334 | .324 | .658 | ||
| 2019 | 72 | 250 | 233 | 52 | 8 | 0 | 3 | 69 | 17 | 0 | 1 | 6 | 0 | 19 | 1 | 2 | 41 | 2 | .233 | .299 | .309 | .609 | ||
| 2020 | 127 | 408 | 358 | 91 | 11 | 0 | 4 | 114 | 20 | 1 | 0 | 22 | 0 | 25 | 3 | 3 | 65 | 5 | .254 | .308 | .318 | .627 | ||
| 2021 | 43 | 143 | 127 | 29 | 5 | 0 | 2 | 40 | 10 | 0 | 1 | 3 | 0 | 12 | 1 | 1 | 25 | 1 | .228 | .300 | .315 | .615 | ||
| 2022 | 120 | 413 | 364 | 90 | 13 | 1 | 3 | 114 | 22 | 0 | 1 | 13 | 0 | 35 | 2 | 1 | 75 | 2 | .247 | .315 | .313 | .628 | ||
| 2023 | 133 | 443 | 390 | 97 | 12 | 0 | 5 | 124 | 25 | 1 | 1 | 15 | 0 | 37 | 3 | 1 | 75 | 2 | .249 | .315 | .318 | .633 | ||
| 2024 | 121 | 328 | 279 | 62 | 11 | 0 | 2 | 79 | 21 | 1 | 1 | 25 | 0 | 23 | 0 | 1 | 58 | 6 | .222 | .284 | .283 | .567 | ||
| 通算:11年 | 1019 | 3249 | 2862 | 695 | 87 | 3 | 29 | 875 | 180 | 6 | 8 | 122 | 4 | 247 | 18 | 14 | 566 | 37 | .243 | .306 | .306 | .611 | ||
タイトル[]
表彰[]
- ベストナイン:4回(2018年、2022年 - 2024年)
- ゴールデングラブ賞:5回(2018年、2020年、2022年 - 2024年)
記録[]
- オールスターゲーム出場:6回(2017年 - 2018年、2020年、2022年 - 2024年)
背番号[]
- 22(2014年 - 2015年)
- 2(2016年 - )
登場曲[]
- 「HELLO」福山雅治(第1打席)
- 「想 -new love new world-」福山雅治(第2打席)
- 「シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~」Mr.Children(第3打席)
- 「innocent world」Mr.Children(第4打席)
関連項目[]
| 東海グランパス 2025 | |
| 監督・コーチ | |
| 監督 | 77 高垣雅久 |
| 一軍コーチ | 72 大嶺嘉久(ヘッド) | 76 山口敦哉(投手) | 73 青木祐一郎(投手) | 74 松原拓哉(打撃) | 89 柳沢浩和(打撃) | 84 中里賢(内野守備走塁) | 75 伊地知嘉治(外野守備走塁) | 81 水沢孝人(バッテリー) | 92 小川猛也(コンディショニング) | 93 栖原直哉(コンディショニング) |
| 二軍監督・コーチ | 71 北村昇平(監督兼外野守備走塁) | 79 小山忠久(投手) | 78 大森尚哉(投手) | 86 長谷川元樹(打撃) | 82 近藤凌介(打撃) | 80 渡辺和真(内野守備走塁) | 91 高橋淳(バッテリー) | 94 日笠裕典(コンディショニング) |
| 三軍監督・コーチ | 88 成田寿浩(監督兼投手) | 85 荻原俊介(打撃) | 96 下田純太(内野守備走塁) | 83 森良太郎(外野守備走塁)| 87 岡崎一矩(バッテリー) | 95 高橋雅人(コンディショニング) |
| 支配下選手 | |
| 投手 | 12 神野知希 | 13 荒木直矢 | 15 藤澤雅親 | 16 柿原翔也 | 17 新井優翔 | 18 桑原雄大 | 19 丹羽大賀 | 20 関根雅紀 | 21 安達峻 | 23 菊池健太朗 | 26 高瀬知規 | 27 神坂郁祐 | 28 小松海士 | 29 宮﨑涼輔 | 30 井上雅哉 | 32 前田蓮 | 33 平野翔悟 | 34 大崎聖弥 | 40 石川遥輝 | 43 尾崎輝 | 45 深田志翔 | 49 ピント | 50 松原翼 | 53 佐伯勇吏 | 58 マロッキ | 61 大下将俊 | 63 重本駿斗 | 64 北村蓮 | 67 大野翔 | 69 アリアス | 98 前原和希 | 99 ミランダ |
| 捕手 | 2 結城智也 | 22 子日貴啓 | 38 西尾隼汰 | 52 原敬志朗 | 57 山内航基 | 62 水谷徹 | 65 嶋田勇輝 |
| 内野手 | 0 渡邉貴裕 | 1 清水聖貴 | 5 小野塚将崇 | 6 桜井将希 | 10 森本洸佑 | 24 渡辺翔太 | 31 祖父江優也 | 35 三村雄吾 | 36 澤井夏希 | 39 篠原智隆 | 42 大谷恵雅 | 47 高谷祐希 | 54 大橋優里 | 55 大下知恭 | 56 秦航祐 | 59 杉山悠生 | 60 青木大河 | 70 佐藤涼真 |
| 外野手 | 4 リベラ | 7 新田拓也 | 8 上田真悟 | 9 大野祐希 | 25 稲垣大翔 | 37 牧野敬将 | 46 吉竹力弥 | 51 折笠勇気 | 66 本多隆之介 | 68 太田一星 | 90 バルデス | 97 岩城俊也 |
| 育成選手 | |
| 投手 | 211 石毛千晴 | 215 嶋孝太 | 216 新島蒼生 | 218 磯野拓人 | 219 風間由伸 | 223 十文字蒼空 | 225 松尾維斗 | 226 田中雄人 | 227 三島亮磨 | 231 曽我大弥 | 232 渋沢達郎 | 233 権藤崇史 | 234 米倉哲也 | 242 ラモス | 243 グリエル | 245 ヒメネス | 247 ミューレン |
| 捕手 | 208 宇佐美虎南 | 212 増田創太 |
| 内野手 | 203 倉勇武 | 204 三浦剛 | 205 野口甲斐斗 | 206 工藤大志 | 207 平田勇斗 | 210 菅歩紀 | 214 三村礼士 | 220 手塚太陽 | 244 ペーニャ | 264 日吉健汰 |
| 外野手 | 201 毛利慶次郎 | 209 谷本愛生都 | 222 芝晶 | 224 瀬良誠 | 246 イノア | 251 山名星芽 |
| 東海グランパス 2013年ドラフト指名選手 | |
| 新人選手選択会議 | 1位:野村将大 | 2位:桜井将希 | 3位:結城智也 | 4位:木村真司 | 5位:藤澤雅親 | 6位:桑原雄大 | 7位:新田拓也 |
| 育成選手選択会議 | 1位:荒木直矢 | 2位:平崎敦士 | 3位:工藤光磨 | 4位:原遼馬 |